田んぼの区画整理工事をやってる区域で‘いい土’を見かけました。
何のための土か?工事が専門ではないのでわかりませんが、このこんもり盛られた土は「山砂」です。
「いい土って?山砂って、何だ??」
もしかしたら知らない人もいるかも?ってことでその説明をしたいと思います。
こちらもまた基礎的な話に終始しますので、知ってる方は無視してください。
アップで見ると
はい、こんな感じ。
俗にいう「雨降って地固まる」の言葉が示す「地」はコレ系です。
海岸にあるような砂と違って目が細かく、踏むだけでも強固な地盤になります。
造成後に寝かせる(建築物を作らず雨ざらしにする)と尚良しですが、
その性質から道路・国道・高速道路などといったベースのほか、
地盤をより強固にしたい場合や埋め立て後すぐ工事に入りたい場合などに使われます。
(砂利と併用することで・・・といった細かい話はここでは割愛)
デメリットといえばコストくらいかな?
「いいものは高い」はどの世界も共通、たかが土にもランクがあるわけですね。
価格は砂利などとあまり変わりません。
埋め立てにどれくらいの量が必要かにもよりますが、
大型ダンプ10台分ともなれば三桁でしょう。
対してこちらが工事などで掘り返したことにより出る残土です。
粘土質のこれらは建築物のベースに不向きなので、捨てるにもお金がかかります。
言葉を選ばずに言うなら‘厄介者’といったところでしょうか。
不動産屋さんが田んぼを買ってその地を造成⇒分譲販売することがよくありますが、
利益を高く得ようとするとこういった部分でコストダウンを図る場合があります。
埋め立てにお金をかけたくない業者と、捨てればお金がかかる残土をタダで捨てられる業者の利益一致。
もちろんそんな業者ばかりではありませんが、となるとせっせと残土を運ぶ業者は少なからずいるわけですね。
現実的なところでは市町村など行政主導の区画整備事業であっても、
あまりに広大な地となると残土がベースにならざるを得ない場合もあります。
(これは利益率の話しではなく、コストがかけられない事情による)
家を建てる際、イマドキは地盤改良で杭が入るからカンケーないという意見もありますが、
自分だったら造成のときどんな土が入ったのか?総合的な観点からすれば気になりますね。
なので造成して分譲地になりそうな場所を見かけるとまずココに目が行きます。
いいツチ見て「おっ、」と思う人もなかなかいないと思いますけど、
いい地に豊かな実りがあるように、選ぼうとする土地がどんなベースを持ってるのか?
元々の地質など含め、知っておくのも悪くないと思います。
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【土地の造成に関連する検索ワード】
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